名古屋から帰ってきたゆのと観た。
学生時代にみんなで狭い部屋に集まって観た『グリーン・インフェルノ』。あれから5.6年経ちこうして原点である『食人族』を劇場鑑賞できたことに感慨を覚えた新宿の夜。
作品は想像していたより遥かに構成が素晴らしい映画で、作品としての強度が高く魅入ってしまった。というのも、ファウンドフッテージ物と言われるジャンルの作品であるため、教授と共に映画内の時間軸で一緒に拾ってきたフィルムを鑑賞するという構造により、観客と演者の気持ちをシンクロさせることに成功しているからだ。加えて公開できない残虐な内容のため作中では公開することを控える決断を下すものの、それを映画として公開しているという皮肉な二重構造もまた極めて映画的で面白い。
この映画にお金を払って観に来て楽しんでいる我々もまた食人族なのかも知れない。
