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瞳の奥の秘密のカポERRORのレビュー・感想・評価

瞳の奥の秘密(2009年製作の映画)
3.8
【そーだ!TSUTAYAへ行こう!②】

昨日に引き続き、現在TSUTAYAレンタルオンリーのどんでん返し作品2本目、『瞳の奥の秘密』の感想をUPしたい。
本作は、2009年アルゼンチンの作品。
監督はファン・ホセ・カンパネラ。
第82回アカデミー賞外国語映画賞を受賞。
後にハリウッドで『シークレット・アイズ』としてリメイクされている。
あらすじは以下の通り。

ブエノスアイレスの連邦刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、25年前に自身が担当したとある凄惨な事件を描いた小説を執筆しようとしている。
それは新婚の美しい女性が、自宅で暴行殺害された事件で、ベンハミンが同僚のパブロや上司のイレーネとともに、苦心の末に真犯人を逮捕したものだった。
事件自体は解決したかに見えたが、25年経って事件を振り返り小説にまとめる過程で、ベンハミンは不可解な真実に気付く。
決着したと思われた事件の先に待ち受けていた予想だにしない真実とは一体…というストーリー。

これまた噂に違わぬ珠玉の良作ミステリーだった。
物語のキーワードは『登場人物達の雄弁な眼差し』と『人はどんなに自身を偽ろうともその情熱だけは決して偽れないという真理』に他ならない。
これがいずれも極めて精緻に描写されており、実に秀逸!ブラボー!
どんでん返し衝撃度こそ前回感想をあげた『女神は二度微笑む』には及ばないものの、終始物静かで重厚なその人間ドラマは、作品としての品格を極上に高めていた。
ただ一方で、あまりにも物静かに進む中盤の展開は、トレンディドラマのように軽妙な『女神は二度微笑む』の展開とは真逆で、正直2~3回睡魔に襲われたのも事実である。
クライマックスの展開が衝撃的だっただけに、この中盤の冗長感は実に惜しい。
2作品とも中盤をもう少し工夫すれば、天下を取れた気がするのは私だけだろうか。

✤✤✤

何はともあれ、両作品ともTSUTAYAの棚で埃をかぶっているのは実に勿体ない良作に違いない。
こういう作品こそ、バンバン配信して欲しいのだが…各配信プラットフォームの企画スタッフの方々、是非ご一考頂きたい。
まだまだ現在配信されていない隠れた逸品がTSUTAYAの棚に眠っていると思われるので、時間があればまた鑑賞・レビューしていこうと思う。
目下のところ、当方未見のTSUTAYAレンタル鑑賞候補作は以下の通り。

【TSUTAYAレンタル鑑賞候補作】
・盲目のメロディ~インド式殺人事件~(2019年/Filmarksスコア3.8pt)
・ゴールド 金塊の行方(2017年/Filmarksスコア3.6pt)
・ユー・ウォント・ミー・トゥー・キル・ヒム(2013年/Filmarksスコア3.5pt)
・パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画(2011年/Filmarksスコア3.5pt)
・ドアロック(2018年/Filmarksスコア 3.5pt)
・まなざしの長さをはかって/正しい距離(2007年/Filmarksスコア 3.4pt)
・バービー ※韓国作品(2011年/Filmarksスコア3.4pt)
・共謀者(2012年/Filmarksスコア3.3pt)
・ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年/Filmarksスコア3.3pt)
・スペイン一家監禁事件(2010年/Filmarksスコア3.3pt)
・イレブン・ミニッツ(2015年/Filmarksスコア3.2pt)
・犯人は生首に聞け(2015年/Filmarksスコア3.2pt)
・取り戻せない~失われた真実~(2010年/Filmarksスコア3.2pt)
・サベイランス(2008年/Filmarksスコア3.1pt)

他に皆様オススメの未配信・TSUTAYAレンタル作品があれば教えて頂きたい。
至高のどんでん返し作品『瞳の奥の秘密』未見の方は、TSUTAYAレンタル並びにTSUTAYAオンデマンドにてご覧あれ。
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