このレビューはネタバレを含みます
オペラと入ったタイトルや
ピーターさんとアンハサウェイの時点で
観たいな。と思ったが
オペラシーンが入っているかどうかはあんまりこだわってなかった
結果としてほとんどオペラのシーンはなく
主題ですらない
一言でまとめるのを少しためらうが
あえていうと、運命の恋。が中心かな
作品としては
登場する人物それぞれが
人間らしい背景、過去を持っていて
それを難解すぎずかといって説明的にもなりすぎず描いている
時にはセリフで時には表情で
それぞれの人物の思考と心情
もっと踏み込んだ思想や信条も示されていて
演出も演者も人間を描こうとして
好ましいなあと
その描かれている人間像も
清濁も愛憎も
極端な映画的というか劇的にはなりすぎず
身に覚えのあるレベルの矛盾をはらんでいて
人間ってだから面白いよね。と思える作品だった
個人的には
一貫して恋愛依存症という点が
身につまされるというか
そんなん診断受けてるか受けてないかの違いくらいで
当人は悩みながらも難しいところだよねー。
と
内も外も魅力的な人との出会いが
目の前に降って来て
心惹かれてしまうのは
それが頭ではいろいろダメだとしても
理屈ではないんだよなあと
まあその後の行動が当人の問題で
理屈でどうにかすることだけど
一線をうっかり越えてしまうのは
若い時分の経験がチラつきつつ
今の自分だったら踏みとどまれるな!
とか思いながら
劇中の人物年齢になったらまた踏み切ってしまうのか…?と落ち着かない気持ち
が楽しい観賞だった。
自分の人生に引き寄せて観賞できた作品だった
あと若い世代に
自分の経験からやいのやいの言いたくなる気持ちもわかり
それが聞きいれられないほど運命というものを信じてしまう若い側の情熱もわかるなあと
そこも興味深かった