名波ジャパン10

本日公休の名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

本日公休(2023年製作の映画)
4.1
台湾映画。町の理髪店を40年間守り続ける女性理髪師とその家族、常連さんとの日常を描く人情ドラマです。理髪店といえば地元の人にとっては一番馴染みの期間が長く、話をする時間の長い職種ではないでしょうか。この作品ではこの点が極めて巧みなプロットとなって幾つかのエピソードが展開されます。描かれているのは様々な親子の有り様と一貫しての親の愛情。台湾の町並みや昔ながらの理髪店の風景はノスタルジックで台湾映画ながら古き良き日本映画の雰囲気を漂わせています。中国映画や日本映画がエンターテインメント性を高めてハリウッド化していく中で台湾映画のほのぼのとした温かみは今後とも是非残していって欲しい貴重な映画カルチャーだと思っています。