【粋であること】
時代劇を大いなるマンネリみたいにいう人がいるが、それが良いのさ。
なんかね、この作品も良かった。
落語の演目がベースなだけあって、シリアスな中にユーモアも、粋なところもあって本当に良かった。
(以下ネタバレ)
蟄居、娘との貧しい生活、シリアスの中にユーモアを交えたり、ヒエラルキーの中の立ち位置や、自身の融通の効かなさによって起こる悲劇との対比、敵討、斬り合い、吉原でのあれやこれやも、お軸を人助けに使おうとしたり、そして、碁のお手前、更に、厠(かわや)に落としたんじゃないかと僕は思っていたが、50両が額の後ろにあったっていうバカバカしさ、高価な碁盤を真っ二つに斬ることによって萬屋の二人を救ってやった優しさとか粋なところなんか本当に面白いじゃないですか。
こんなところが本来の日本人の良さじゃないだろうか。
こんな感じの時代劇を作り続けて欲しいし、観て、ユーモアも粋なところも楽しむ人が増えれば良いなと思う。