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碁盤斬りのボロロボのレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.0
来週末は旅に出るので、今日は気合い入れてハシゴ。3本目。今日はコレでおしまい。

ゲームにどハマりしてたせいで、やっとのことで劇場鑑賞。

カントク初の時代劇作品。
ベースになっているのは古典落語の演目「柳田格之進」だという(落語については知らなかった)。

前半まで主人公は沈着冷静でオハナシも静謐に進むので「渋いなあ」と思いながら観ていたが、《疑い》にまつわるあれこれが放り込まれてからは騒がしくなって復讐劇と親子劇が交錯しつつ、終盤には王道の殺陣と人情劇👍

オハナシを最初から最後まで貫くのは囲碁。
全体に漂う静謐さを碁石の打つ音が象徴する。
さらには、囲碁における態度や姿勢そして碁石の打つ音で、オハナシの展開や人物の思いや性格が表現されていて、とても味わい深かった。

繊細なカメラワークで表現される心情、情景。
明暗の付け方。光と影の描き方。
素晴らしかった。

草彅剛、サイコーだ👍👍
國村隼もお見事👍
中川大志が醸し出すウブな感じ。
音尾琢真のすっとぼけ感、テキトー感😁
キョンキョン、妖艶且つ元締感たっぷりの遊郭女将だった。
清原果耶、時代劇でも可愛いなあ(エロおやじ目線😅)。

清廉潔白であることは美徳ではあるが、それが全面的に正しいとは限らず、時と場合によっては他人を不幸にすることがあり、息苦しさという副産物を生じさせることもある。
わかっているつもりではあるけれど・・・齢を重ねていくと、そういう事情を痛感する回数は増えてると思える。なので、当作の裏ストーリーに対して同情を禁じ得ない。
ヒトは何と因果な生き物なのか・・・

日本棋院全面協力により、プロ棋士がカメオ出演。
「あれ? 似てる?」と思って観ていたらやっぱり《魔王》井山裕太さんだった、ビックリ😵
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