ヴァチカンの実在したエクソシスト、アモルト神父の著作を元にしたホラー映画。
アモルト神父曰く、悪魔付きと思われるケースの98%は精神疾患や病気だという。こういう理屈を最初に掲示してくれるのは、自分の様に超常現象を信じないタイプの人間には、映画の中でのリアリティが増してありがたい。それっぽさが出て良いなと。
この映画の良いところは、ラッセル・クロウ演じるアモルト神父のキャラクターだろう。
貫禄たっぷりの体格に、どこか砕けた感じの性格。愛車のベスパにフェラーリのステッカーを貼ってるのも、なんか愛嬌がある。
そのアモルト神父を中心にしっかり据えているのは良いのだけれど、エクソシストを題材にした映画にありがちな、悪魔は色々とバリエーション豊かに怪奇現象を起こしていて面白いのに、神父側は基本的に気合いをいれて祈っているだけという絵面が、少し退屈に感じてしまう事があります。