じょうパン

almost peopleのじょうパンのレビュー・感想・評価

almost people(2023年製作の映画)
3.4
面白いか、面白くないか、で聞かれたら”なんか好き”と答えてしまう作品でした。
4人の主人公がそれぞれの感情が欠落している部分があるという題材でしたが、全員”幸せ”という感情が欠落しているのかなと個人的には思いました。なので大きなテーマ的には”幸せ”なんじゃないかなと考えました。(多分違うと思いますw)

ここからはそれぞれの話について感想を言います。
1作目
1作目はコミカルな部分が多く非常に笑えました。例えばレストランで主人公が「喜びを感じる時はどんな時?」に対して「美味しいもの食べてる時、やっぱ今の嘘」であったり、ワイヤレスイヤホンの主はおじさんだったり、あっさりとレコーダー無くしちゃったり、最後は結局喜びのセリフなしでいくというシュールさがあり個人的には4つの中で1番好きでした!音楽も中毒性があり好きでした。

2作目
他の3つとは全くテイストが違いこの映画のジャンルには少し合っていないのかなと感じました。撮影方法も仮面ライダーのような感じだったのであまりついていけませんでした。ただセリフの「いい加減がいい加減なんだよ」というセリフがクスッと笑えて面白かったです。
観た直後は面白くないと思っていましたが、時間が経って考えてみると4作の中で1番メッセージ性がある作品だと思い、時間が経ってから考えると面白くは無かったですが良い作品だとは思いました。最後はよく分からなかったです。

3作目
物語も良かったですが、画作りが考えられていて面白かったです。スカイツリーをバックに引きの画からズームをすしたり、子供が笑顔で遊んでいるスローモーションの画だったり、ラジコンを飛ばしているシーンで、寄りの画から始まって最後は引きの画で終わるのが面白かったです。すごく独特や画角だったので新鮮で面白かったです。また喫茶店みたいなところを通る順番が最初は彼氏が先だったけど、帰る時は彼女が前だったりと演出の部分でも多く楽しませてくれる作品でした。
また、人は分かり合えないという河川敷でのシーンで「対話しようとするのは分かり合えない事を確認しあっている。」「歩み寄ろうとすることはできる」っというセリフが個人的には刺さりました。
ただ気になったのは最後のクラブみたいな所ののシーンでのエキストラの動きが変に動きすぎてて逆にそっちに目がいったので残念でした。

4作目
3作目と被りになりますが、画作りが面白かったです。マッキーが自販機の前でビールを一気に飲むところでカメラが一気に寄るところが1番好きでした。また最初の主人公とマッキーが
会話しているシーンで寄り画から始まり、「どこで会話しているんだ?」と思わせてからの引きの画に変わりすぐに状況が整理できる画角や編集が良かったです。
正直、主人公の演技はあまり好きではありませんでしたし、最初のシーンでマッキーの食べたものを中に割って入って片付ける行動は少しおかしいと感じました。また最後結婚したのはよく分からなかったです。

最後は4人揃って食事しているシーンで終わりますが、あまり兄弟っぽくないなと感じてしまいました。飽きなく観れたので”面白くない”ことは無かったですが”面白い”とも言いずらい不思議な作品でした。
じょうパン

じょうパン