きゅうりのきゅーたろう

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのきゅうりのきゅーたろうのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

母親を亡くし孤独を感じていた女子高生のミアは友人たちとのパーティーで『90秒チャレンジ』をすることに。それは手の模型と握手してある呪文を唱えることで霊が見えハイになれるというものだった。恐ろしいものを見たミアだったが、その全能感の虜となりチャレンジを繰り返してしまう。ある日、友人の弟ライリーにミアの亡くなった母が憑依し事態は思わぬ方向に…というお話。


オンライン試写にて鑑賞。
「SNS、承認欲求、こっくりさん、エクソシスト、OD、合体!」という最悪なトムブラウンみたいな映画。
ホラーの良いところはこういう、瞬間風速がものすごい社会問題を取り込んで劇にできるところだと思うし、本作はそれの最たるところでした。

本作の登場人物や本作が皮肉っている世代ほど若くない自分にとっては些か現実離れしたように見えたが、いわゆるトー横とかXで流れてくる情報的にはあの呪物は置いといて、あり得ない話じゃないのだろう。

SNSが発達して他人の、体を張った馬鹿な行為を消費できるようになって久しく、その刺激への欲求がますます先鋭化していることが本作のような映画が作られた背景であって、僕みたいなおじさんからするとそんな刹那的なエンタメにノリでのめり込んでいく若い人たちの行末が怖い。勝手に心配されてもきしょいんですが。

Xがインプレッション数で収益化できるようになったりとこの流れはますます続きそうで自分も再生回数アップに加担してる罪悪感をひしひしと感じ始めてる今日この頃にピッタリな映画でした。