1945年5月ドイツ降伏後、デンマークの海岸に無数に埋まるナチスが埋めた地雷の撤去に駆り出されたのは戦闘を知らないドイツの少年兵たちだった。犠牲を出しつつも作業を進めていく少年たちの姿に指揮官も心を動かされ…というお話。
元世界史教師の友人からの課題作
ヒトラーを倒したあとから始まるアフターストーリーやんけ。文字通り葬送。
理屈が通っていて腹落ちするストーリーに納得して盲目になることの恐ろしさを感じました。
つまり「俺らはナチスに家族とか殺された。やから地雷撤去はナチスの少年兵にやらせる。いくら死のうが償いや」
って感じで、あらゆる関係者の同意を得やすい危険な認知扇動やと思うんです。
だっていくらリソースが無いとはいえ、普通に考えてトーシロの少年に無理やり飲まず食わずで地雷撤去させるよりある程度知識ある人使った方が『目的の達成』の点においては近いのに、わざわざ意趣返しにこだわるところが効率の面からも悪いのにすんなり通ってしまう恐ろしさよ。
「今から見たらそりゃ当時はバカに見える」って反論も分かる。
けど、今この現代でも人殺しまではもちろん行かなくともこういった『納得するストーリー』に扇動されてないか?と自問することが大切だと感じた。