すーすーすー

窓ぎわのトットちゃんのすーすーすーのネタバレレビュー・内容・結末

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画館にて鑑賞。

観る前は、黒柳徹子ことトットちゃんがトモエ学園というユニークな学校に入ることで個性を伸ばして行くという話だと思ってました。

でも原作がノンフィクションなんだから、黒柳徹子さんの子供時代ってどんな時代か考えたら、そりゃあ戦争なわけですね。
だから、前半のトットちゃんの学校生活からの後半の徐々に戦争の影が色濃くなっていく様子を見るのはとても胸が苦しくなりました。
普通(まぁトットちゃんは裕福でしたが)に暮らしていた市民の生活から色がなくなっていくのが、アニメ表現としてもよく伝わり、戦争と言うものがいかに人間の暮らしを脅かすものなのかを感じさせられました。

やすあきちゃん関連のシーンは、汚れた服を見たやすあきちゃんのお母さんのところからもう泣きまくりました。
トットちゃんが走り出したあのシーン、トットちゃんがいさいままさに戦争が自分の周りに迫ってきていたことに気がついていくシーン、ほんとに辛く感じました。ああいったさりげない表現が上手かったです。

そしてやっぱり小林校長の信念とある種の狂気が伝わりました。トットちゃんが便所で財布を探すシーン良かったですし、最後の燃え盛る学校をバックに「次はどんな学校を作ろうか!」って言う狂気。
面白かったです。

いやー今年のアニメ作品は高品質ばかりでした。楽しい。