何せ原作が大傑作なので不安だったけど、黒柳徹子さんが度重なるオファーを断り続けてきた中で初めて映像化を勝ち取ったのがこの作品で本当によかった。
ちんどん屋さんから晴れやかな空を見上げるタイトルインでもう泣いてた。
原作を忠実に再現したパートも改変したパートも追加したパートもすべてが正解を叩き出してる。
原作にはない、トットちゃんの視点を完全に離れたシーンがいくつか存在するんだけど、それらも完璧にストーリーに食い込んで涙腺を刺激してきた。
原作では「泰明ちゃんが死んだ」は短くて割と淡々としたエピソードだけど、葬儀場を飛び出して疾走するシーンは本当に神の一手だと思う。暗い時代背景とそれによって失われる何かに対する感情を、台詞もなく走るという運動だけで放出するという名シーンすぎる名シーンで嗚咽するほど泣いた。
