人間の行いによって乾ききった砂だらけになった世界で。
おじいさんの保安官と、おじいさんの魔物と、悪魔の王子が、水を求めて冒険するロードムービー。
戦車に乗って砂漠を進みながら国王軍と戦い、様々な過去が明らかになっていく。
派手さは少ないけれど、時間が経つにつれてどんどん好きになってしまう、個性的なキャラクターの数々。
一歩一歩着実に面白い方向へ進んでいくストーリーが、珠玉です。
絵としての表現がすごくて、何が起きているか、どんな面白い攻防が繰り広げられているか、しっかりとわかります。
細かな設定が光り、奥深さが詰まっているメカたちの存在が面白い。
鳥山明先生のエゲツない創造力を、全身で浴びられます。
シンプルで無駄がなく、かつ旨みが凝縮された、味わい深い作品です。