近くのミニシアターで上映していたので劇場鑑賞。
30年以上経っているとは思えない。
壮大すぎてドッと疲れた3時間。
半世紀にわたる大きな時代の流れに飲み込まれた壮大な物語。
京劇『覇王別姫』を演じる俳優たちの愛憎が凄まじく、しかし逃れることのできない時代は恐ろしく彼らを襲い、過酷な運命に翻弄される。
子供の頃からの壮絶な訓練に胸が痛む。親に捨てられた子供たちも多い。京劇の主役に成長した二人。京劇の舞台を見て目覚めた子供時代があの美しい姿に繋がっていく。
レスリーチャンが美しい。覇王と並ぶ姿はそれだけで圧巻。
しかし、役に入りすぎて舞台と現実の境界線が曖昧になっていく。
小樓が娼婦の菊仙と結婚してしまうと、ますますの混乱に陥っていく。菊仙には初めは苛立ちを感じたが、人が選択することだ。時代の中で 二人にとって重要な立場をとっていく。彼女もまた悲劇の人なのだ。
覇王の舞台さながらに、自身の愛と精神的混乱や苦悩が描き出されている。
選択肢のなかった人生、その中から掴み取った成功、戦争から文化大革命まで、大きな変化の時代。パワフルに心揺さぶられて脱力・・。
