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ミッシングのnaveoのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

口があいたまま涙が出てくる。最悪の気持ちになる。娘がいる人は見ない方が良い。
まず同監督の空白が連想された。マーティンマクドナーのイニシェリン島の精霊やスリービルボード的だとも思った。ほとんどの人は未熟な人であって、その未熟な人の一人に不幸が起こり、その後それを解決するような大きなドラマが起きるわけでもなく、救いと捉えることのできる小さな変化があって、終わる。という点で似ている。実際の世界と近い。ふと思い出して、あんなに怒らなければよかったなと思い返すこと。虎舞竜というツッコミ。おれもみうに会いたいよと言って泣く弟と、流れ続ける明るい車のラジオ、続く男性アイドルの曲。悲しい場面で起きてしまうくだらない偶然。一方で、起きてほしいドラマは起きない。そのバランスが現実の世界に近くて、だから起きている事実がいっそう悲しい。
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