このレビューはネタバレを含みます
多くの人が人生で1度は身に覚えのあるような悪感情への解像度が高いというか、気軽な悪意の展覧会だった
でもそれ以上に人のあたたかさや善意を感じることも多くて、この監督は、世界の、人同士の温もりをよくご存知で、大切にしている方なのかなとおもった(しらんけど)
キャストの皆の演技がすごすぎて、特に石原さとみは失恋ショコラティエしか知らなかったから度肝を抜かれた、、
みうちゃんが見つかったってイタ電で警察署に向かったところとか、鳥肌が立つくらいの演技だった
この映画にはわたしたちは心を失ってしまったのか───という問いかけがあるけど、わたしたちは悪意も善意もどちらも持っていて、きっとすり減っている状態では人へ善意を向けることは難しいんだろうと思う
劇中、つい冷静さを失って、本心ではあるけどその人の気持ちを考えて口には出してこなかったことを言ってしまう場面が何度もあったけど、ほとんどの登場人物がそのたびに謝っていた(はず)、まさに悪意と善意のバランスが崩れている印象的なシーンとして記憶に残ってる
鑑賞後の苦しさかなしさはあったけど、心にじんわりあたたかみも残る、すごく好きな映画になった みんなに幸あれ みんなが善きひとになりたいね
