ケロッグ

ミッシングのケロッグのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

見ていて辛い映画。この映画では5つのことが描かれている。snsの暴力、偏見、不幸の消費、妻と夫と弟の苦悩。
三人それぞれの苦悩、葛藤がしっかり描かれていて良かった。
自分の感性がおかしいのかもしれないが、映画を見ていて少し笑いそうになった場面が3箇所くらいあった。それは、3箇所とも妻が発狂したり、オーバーリアクション(実際に体験したらこうなるのだろうが)しているシーンで笑いそうになった後に、自分も不幸を消費していることを実感した。テレビマンやそれを見ている視聴者と同じだなと思った。不幸を消費している。
誹謗中傷に苦しんでいた妻が弟に言葉の暴力を送ったり、勝手な憶測に苦しんでいた夫が別の誘拐事件の妻が怪しいと言ってしまったり、実際に経験した当事者ですら、同じことをしてしまう。人間に根ざしている。
全員の演技がすごかったが、やはり石原さとみの演技が際立った。娘がいなくなったら本当にそうなるんだろうなという狂気の説得感がすごかった。