TEIMAIL

ミッシングのTEIMAILのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.1
ミッシング (2024年公開作品)
※視聴回数 1回

Point1【鍵になるのは事件に対する明確な温度差】

この温度差を生む原因はそれぞれの考え方に依るもので、僅かな光であってもそれを追求する努力を惜しまない主人公、一歩退いてなるべく俯瞰的に物事を考えるように努める夫、そもそも他人なので他人事ではあるがなるべく寄り添おうと考えるメディア陣。そのどれもが間違いではなく正しいものである。にも関わらず、事件の当事者になってしまうと他人の対応に疑問を持つのが当たり前になってしまう怖さ、それを描いた作品なのかなと感じる。

Point2【折り合いなんてつけられない】

この作品は途轍もない現実志向で本当にどうしようもない行き場のない怒りや悲しみや苦しみを描いてる(砂田の対応だけは若干ファンタジーだったかな。メディア側があそこまで被害者に寄り添った対応をするのは現実ではなかなか難しいので)。エンディングに差し掛かった時の「ああ、マジか…」という無常な気持ちが鑑賞後もずっと付き纏う。折り合いなんて一生つけられないですよ。
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