わかねぎ

ネクスト・ゴール・ウィンズのわかねぎのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

実話を元にした作品だけど、コミカルに描かれていて、でもコミカルすぎなくて楽しく観られた。

監督は熱が入りすぎるタイプのサッカー馬鹿(いい意味の馬鹿)という印象。
時に横暴だけど嫌な人間ではない。自分の上司とかだったらちょっと……だけど
練習の合間に子どもたちと遊んでるシーンが微笑ましかった。「そうか娘がいるんだっけ、パパだなぁ」とか思いながら見てたら、後から娘が亡くなってることが明かされてしみじみしてしまった。
最後の試合の後半戦、チキン食べながら気楽に観戦する吹っ切れた感じ良かった。
あと神を介して会長と会話するシーンがお気に入りです。直接話せ!となるけど、直接言うには素直すぎる本心を伝えるならあれがいいのかもしれない。ほっこりしました。

米領サモアではファファフィネが好意的に受け入れられているというのが良いなと思った。
どのくらい脚色が加わっているのかは分からないけど、作品通り偏見なく1人の人間として周りと同じように尊重されているとしたらとても良いこと。
「外ではそうではない、偏見がある国もある」という点もしっかり描かれていたので、たぶんサモアでは本当に良い接され方をしているんだろうな。

31失点はトラウマになりそう。サモア側じゃなくてもつらくなりそう。
最後まで観ると明かされるけど、その当時のキーパーがまだ現役として続けているのはすごい。

救護ルームで語られるニッキーのセーブのシーンがやけに癖の強い描き方をされていて面白かった。
監督、急にどうしたんですか??
救護ルームに何の説明もなく刃物が刺さった血まみれの人が映ってるのも謎だった。こうして文字に起こすとホラーっぽいけどホラーっぽさはない、刃物が刺さった血まみれの人がいた。なんなんだあの人……背景にしては癖が強すぎる……

最初からいきなりワイティティ監督が出てきてふふっとなった。
ストーリーテラー的存在なのかな、と思ったら中盤で作中人物として出てくるし……
「まあワイティティ監督だもんなぁ」と違和感なく見てしまって、それを受け入れられるポジション(?)を確立してるワイティティ監督すごいな!?と思った。
なんか不思議な愛嬌がありますよね、ワイティティ監督。
わかねぎ

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