てん

ネクスト・ゴール・ウィンズのてんのレビュー・感想・評価

4.1
2001年ワールドカップ予選。
0対31と公式戦史上最大の点差で敗北を期した米領サモア。
公式戦で未だに得点を決めたことのない世界ランキング最下位の島国が"1点"を取るために新監督を招集し、奮闘する。

監督のタイカ・ワイティティが冒頭から出てきて笑わせてくるように、コメディであり多少の脚色はあるだろうが、これはサッカー史に残る事実なのだからおもしろい。

個性豊かな米領サモアのメンバーが魅力的だし、ポリネシア文化や米領サモアの風土や伝統にも魅力を感じてしまう。

サッカーシーンがカメラワーク含めて迫力があったのも良かったし、上手くないチーム同士の試合というのも相まって、ノイズになるようなシーンがなかったのは、サッカーを題材にした作品で個人的には初めてじゃないかと思う。

"誰も不幸せになってほしくない"
"幸せになれないならやらなくていい"
といった会長の言葉を聞いてグッときたり、ハッとさせられることもあり、落ち込んだ時や癒やされたい時にもオススメしたいし、何度も観たいと思える作品でした。
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