パーキンソン病を患っていることは知っていたけれど、まさか20代という若さ、しかも人気絶頂期に発症していたとは知らず、驚きを隠せなかった。そして思っていた以上に症状が進行している様子に、少なからずショックを受けた。けれど同時に、彼の内面からにじみ出る明るさに、救われるような思いもした。
男性であれば特にコンプレックスになりやすい低身長という個性を、ユーモアに昇華し、病気の自分に浸ることなく、前向きに生きようとする。その姿勢に、心からの尊敬を抱く。彼の家族が、病人を病人として扱うのではなく、いつも明るく寄り添っているのも、彼の人柄が自然とまわりに与えている影響なのだと感じた。
「子は親の鏡」とはよく言ったもの。この家族を見ていると、それがまさに体現されているようで、親としてのあり方にも多くの学びがあった。
生きていれば誰しも、苦悩にぶつかる時がある。大切なのは、そのとき自分がどう向き合い、どう乗り越えていくかということ。
たとえ大ブレイクした俳優であっても、自分が何者か分からなくなり、不安に襲われる瞬間がある。当たり前だけど表に出てる姿なんて、その人のほんの一部に過ぎないんだよね。芸能人もまた私たちと同じように苦しみや葛藤を抱える1人の人間。
エンターテイナーとして生きることの大変さや強さを映し出しながら、多くの勇気を与えてくれるドキュメンタリーだった。
歳を重ねてもなお、内面や外見、生き様そのものもかっこいい。