殺人事件の犯人の座をめぐって3人の女が繰り広げるクライムコメディ。
殺人事件きっかけの富と名声を争うというシニカルな設定のもとで、スピード感のあるストーリーが展開する。
エッジの効いたブラックユーモアが満載で終始楽しめる。
女性蔑視、地位を利用した性暴力。
特にショービズの世界におけるこの問題を、楽しいエンターテイメント作品に落とし込んでいる。
そのバランス感覚はさすがオゾン。
1930年代の物語でありつつ、現代にも通底する問題だと気付かせる。
ポーリーヌについての意味深なカットなど、不完全燃焼のまま終わった感はあるが、本編を観ている間の楽しさは一級品。
イザベル•ユペールはさすがの存在感。