アナーキストのKajiのネタバレレビュー・内容・結末

00年作なので、演出のふるさは見えますが今作はパクチャヌク・イムヨン脚本作品（復讐者に憐れみを　など）。ということで見ました。

日帝時代の無政府主義者の一団を軸に上海で抗日運動をした人々を描いた映画です。
大事なところは、義烈団（「密偵」他）の愛国主義からでなく、この映画の一団は朝鮮にも苦い思いを抱いているのです。
故に「祖国」ではなくて「理想」のためにテロ行動を繰り返しているのですが、どことなく所属がおぼつかない一団だった背景もあり捨て身の活動が痛々しく、生き残ったマンネの声での語り部方式も相まって間に手紙のようなナレーションが入ります。
ラストの計画で命を落としたメンバーに「あなたにとって理想とはなんだったのか」と問うシーンに重みがありました。