やっぱりエドワード・ヤンは面白いなあ。
エドワード・ヤン自身が演出した演劇のライブを、真ん中の固定カメラと上手下手それぞれに設置したカメラ3台で同時に撮影、編集している。カットを割るタイミングとズーミングの使用が映画性を高めている点がまず楽しい。「演劇の映像」ではなく「映画」として成立している。
更に、この演劇自体が小道具のないミニマルなものであり、窓を開いたり電話をかけたりするのを音で想像させるのが映画のオフスクリーンの活用に近く面白い。観客の笑い声もそう。
真に才能のある作家はこんな単純な題材ですら映画にしてしまう。恐れ入る。