ヤマギワ

首のヤマギワのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.8
2023年117本目(劇場98本目)

コメディアンとしての北野武の世の中の諦観が垣間見える。皆がこぞって誰かの首を求める中、俺は死んでることさえわかれば首なんてどうでもいいんだよ!と蹴り捨てる。
ほとんどの獣の織田信長、自分の保身しか考えていない各々含めて、すべてを笑いに変える。笑いに変えてしまわないと、あまりに地獄ではないか、というような意思を感じた。
合戦もののということや、あまりの登場人物の醜悪さに、最後の決闘裁判を思い出した。
主従の脆さ、色恋、親子、結局みんな好き勝手に生きるのなら、笑い飛ばしたほうがいい。北野武、大森南朋、浅野忠信パートは完全にコントで、北野武がより愛おしく感じた。キム兄も悪くないけど、ここまで取り上げるほどなのだろうか。
ヤマギワ

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