イスラエルの大物ジャーナリスト、アミラ・ハスのインタビュードキュメンタリー。
前・後編あわせて237分（ほぼ四時間！）の超大作。
要所要所で土井監督自身の過去作を引用することで、厚みと迫力が加わっている。
左翼系であることを踏まえた上でのジャーナリスト活動が潔くって素晴らしい。イスラエルで権力を握っている右翼系政治家とか、一枚岩ではないパレスチナ側の現状とかも伝えてくれて、複雑なパレスチナ問題の理解に役立つ。
政府の上に、他国の思惑も絡んでいる支配の二重構造など、沖縄の現状をパレスチナ問題に引き寄せたくだりも見事だった。
あまりにも仕上がっている活動家も登場して不安だったんだけど、結果的にそれが、反政府運動へのエクスキューズにも受け取れるクレバーな構成。
土井監督はバランスいいし、ほんとすごい。
岡本公三、サミズダート、メシア主義などのワードも登場して、ググるのも楽しかった。
面白かった！

何が問題か。　
ジェノサイドからの救済としてつくられた国の人たちが今、ジェノサイドをしているということだ。　

スコアとか関係なく、みんなに見て欲しい。