なつぞの

キリエのうたのなつぞののネタバレレビュー・内容・結末

キリエのうた(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

夏彦は、作中の要所でキリエを支えようとするが、その動機はキリエへの愛情だけでなく、”あの出来事”が起きてしまったことにより安堵している自分への後ろめたさや、満足に気持ちを言えぬまま離別することになってしまったことへの後悔等、様々な感情が構成要因になっていて、生々しかった。だからこそ、成長したキリエとの再会で赦しを得て、涙するシーンが特に印象に残っている。
イッコも、「母親のように”女”を使って生きていきたくない。」と言い、名前を捨てて上京したものの、結局結婚詐欺という色恋で金銭を得ることを生業にし、行く宛、頼る宛もなくなったところでキリエと再会すると、なおも自身をマネージャーとして信頼してくれるキリエに涙しているけど、結局、皆赦しとか愛とか必要なんだろうな。そして、キリエはそういった信仰の対象として描かれているんだろうな。と思った。
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