えみ

キリエのうたのえみのレビュー・感想・評価

キリエのうた(2023年製作の映画)
4.0
キリエは普段は話せないけど歌なら歌える女の子。
キリエの歌は普段は消えそうな声とは全く違ってすごく大きくてハスキーで切なくて儚い。
私もキリエのファンになった。
アイナのための、アイナの歌声を聴きたい人に届けられる作品。
イッコに新宿南口前で声を掛けられて歌うシーン、、圧巻。

姉のキリエは恋愛が全て。
夏彦には甘えて話すけどるかにはハッキリ言う。
夏彦と電話で話したいから学校をサボる。
震災の時のキリエの危機感のなさが逆にリアルなのかもって思った。

夏彦が最後キリエと再会して泣くシーン。
あそこで過去から解放されたってことなのかな。
キリエが前よりも大きな声で堂々と観客の前で歌ってる姿を観て、姉のキリエへの無念な想いは変わらないけど妹キリエの成長をみれて救われたのかな。
本当はキリエの歌を聞いた瞬間に泣いて過去から解放された方が個人的にはよかったかなって思った。

イッコは女を武器にしたくなかったはずなのに大学にも結局行けず、何者にもなれなかったんですね、、、
何も持ってないと思ってた自分には、女という武器があって。
でもその武器さえも母親達と一緒になりたくないから仕事にはにしたくなくて、何者でもない自分。だから主張したくてウィッグ被ったりしてたのかな。

イッコの結婚詐欺がバレてキリエが襲われるシーンは同じ女性として観るのが辛かった。
よく映画で女性が襲われるシーンがあるけど、なんであんなに取り上げられるんでしょうか⁇
私が観る作品がたまたま多いのか、、、
とにかくあそこのシーンがなかったら凄く良かったのにって思ってしまった。
お願いします。って怯えながら諦めながらキリエは言ったけど、あそこはイッコへの愛なのかなって思った。
友達になってくれたイッコへの感謝にみえた。
でも本当あのシーン辛過ぎる。

雪と砂浜にキリエとイッコで横になるシーンエモエモ。

アイナの歌声と演技が私はとてもとてもよかったと思いました。
えみ

えみ