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キリエのうたのSIのネタバレレビュー・内容・結末

キリエのうた(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2023.11.18
れんが屋にて鑑賞

2011年仙台、2018年帯広、2021年東京。震災で家族と声を失った少女は、亡き姉キリエのフィアンセである医者一家の息子を兄代わりに、帯広から上京しキリエとして路上ミュージシャンに。兄が家庭教師をしていた女と出会いマネージャー代わりにスターダムを駆け上がるが、女が結婚詐欺師であると判明したりしつつ、兄とも再会。路上生活を続けながらライブをするが、女は刺殺されてしまう。

震災を正面から扱っているのが良いが、アイナ・ジ・エンドが松村北斗に連絡しなかった理由が「迷惑だと思ったから」とか、ラストに「さよなら」歌うところとか、メンヘラっぽさが違和感。
路上生活してても生活の心配しないとか、最後の路上ライブは警察が不許可で止めようとしても抵抗して続けたりとか、それがカッコいいと思っているのであれば岩井俊二は残念ながら古い。結局どうにかなるバブルの若者の甘えた感覚からアップデートされてない。
今の若者は本当に生活に苦しんでいるし、警察に吠えて自意識を満足させる余裕すらない。この映画が若者からカルト的に支持されないのも当然。

アイナ・ジ・エンドと松村北斗は案外芝居が良く。アイナ・ジ・エンドは色っぽい。松村北斗は芝居を引っ張っていた。
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