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PERFECT DAYSのgscsiteのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

好みが分かれる作品かな。
私には物凄く刺さり非常にいい映画でした。
ヴェンダース監督作は恥ずかしながら初鑑賞。東京を非常に美しく撮るのだと圧巻で『ブラックレイン』以来の衝撃でした。(こちらは大阪ですが…)
ドキュメンタリー風で淡々とした時間が長い上、セリフも少なく一見、単調に感じますがタイトルの『PERFECT DAYS』に込められた思いがヒシヒシと伝わってきます。
また、キャスティングが非常にいい。各人の出演時間の長短に関わらず、この作品テーマにマッチしています。
個人的には姪っ子役の「中野有紗さん」が非常にハマりました。
映像的にいいシーンが沢山あり、ひとつひとつ挙げたら書ききれないので2点だけ。
1点目は役所広司さんが家の玄関出てすぐに空を見上げる、ベンチに腰掛けランチを食べながら空を見上げる等、空を見上げるシーンです。
大人になると俯いて歩いたり、スマホの画面ばかり見て、空を見上げ天気や空気、太陽や雲など自然の大切さを再認識します。
2点目は同僚のタカシ役(柄本時生さん)が電話一本で仕事を辞めた後のシーン。
人手不足で後任がいない中、当日の仕事は残業してまでも終わらせて帰宅したが、会社(上司)には怒りの訴え連絡をするシーン。私事でも似たような場面があり、現場の大変さや苦労を感じないまま経営陣としてデスクにしがみついている事が正義と思っている無能な人種はどこにでもいるんだ、と。
オープニングから平山の日常を数日間、起床から就寝まで同じルーティンを繰り返すシーンをカメラアングルや天気等を変えて観客に観せる事でこれから人と接する事で『日常』に変化がでてパーフェクトディが少しずつ崩れていく様が見応えありです。
最後になりましたが、役所広司さんカンヌ映画祭、最優秀男優賞おめでとうございます。
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