BC

PERFECT DAYSのBCのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

プロジェクトを元に設計されたトイレとはいえ、
公園のトイレがあんなにキレイなわけないし、臭いすらなさそうなのはあり得ないと正直感じてしまった。。。
アジアの監督なら一瞬だけでも汚らしさも活写するだろうけど、
そういうのは排除した描き方をするのはヨーロッパの監督の美観センスなんだろうな。

各公園を回り清掃する清掃員の仕事日と休日のルーティーンの日々での微かな変化。
家出した姪が突然やって来たり、後輩清掃員に幾度と振り回されたり、スナックのママの元夫と川辺で影を重ねたり。
それら以外は劇的な変化はない。
それでも全く変わらないものはなく、寡黙な平山の中では微かながらも心に感じる変化はあり、
それらが込み上げてくるけど、溢れきらないラストシーンの平山の葛藤が浮かんだ表情が印象深かった。

後輩清掃員がクズなままで終わってしまったのは残念だったな。
知的障害者の同級生との関わりを見ていたらまんざら悪い奴ではなさそうなので、
平山にお金は返してほしかった。
あと、スナックのママの元夫はどうして平山が川辺に居るとわかったんだろう?

代理清掃員役の安藤玉恵は挨拶場面のみで出番秒。
平山の妹役の麻生祐未は1シーンのみ、スナックのママの元夫役の三浦友和も2シーンで10分あるかないかの出番。
贅沢な使い方しているよね。

役所広司はドラマ『VIVANT』の悪の総帥役、『銀河鉄道の父』宮沢賢治の父親役、
そして平山のような庶民の役まで振り幅が半端ない名優なんだなと改めて実感。
BC

BC