カセットテープで音楽を聴き、古本の文庫本を読みながら静かな夜を過ごす。テレビはない。お風呂もないから、仕事後には銭湯へ行き、帰りがけに行きつけの居酒屋で夕食。仕事は公衆トイレ掃除。
懐かしさと羨望をもって観ていた。今はカセットテープで音楽を聴くことはSpotifyで音楽を聴くより大変なのだし、スマホやPCがない生活にはもう戻れない。それでも、削ぎ落とされたような暮らしが眩しく感じてしまった。
だんだん平山のバックグラウンドが見えてきて、この生活に落ち着くまでにいろいろあったようだということが想像できる。だけどラストの長回しは長すぎたかも。
私が思わず泣いたシーンはタカシが幼なじみに耳を触らせているシーンだった。今思い出しても泣ける。その後の平山のリアクションも含めて、すごくいいエピソードだった。ダメそうな奴の良いところが描かれていたと思うから。
