ゆう

PERFECT DAYSのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

主人公は、生きることを誰よりも感じてる人だった。
朝起きると聞こえるはたくほうきの音、車の中で聞くカセットテープの音、ふと見上げると見える木漏れ日、居酒屋のおじさんたちのどうしようも無いこと会話、公園にいる怪しい人さえも面白く思っている。
反対に、ちょっとした別れさえもセンシティブに感じてしまう。
家出した姪っ子を母親に渡す時さえもあんなに泣いていたのはきっと悲しみを誰よりも感じていたからかな。
喜怒哀楽を顔にも声にもなかなか表さないけど、心では人一倍に感じているんだろう。

生きる人を分け隔てなく集める場所が公衆トイレであって、そこを綺麗にすることが彼にとっての生き方なんだろうなと思った。
かつその仕事にプライドを持っているのがとても綺麗に描かれていた。

起きてすぐ布団を丁寧に畳んだり、髭を毎朝丁寧に切ったり、トイレも誰よりも綺麗にする。綺麗にすることもまた彼の生き方である。
ゆう

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