T

PERFECT DAYSのTのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
-
足るを知り、誇り高く生きる平山はかっこいいと思う。『夜と霧』に描かれた気高い精神でアウシュヴィッツを生き延びたV.フランクルを思い出した。音楽も良い。
が、制作された背景含め俺はこれを良い映画だとは絶対言わない。
月曜から木曜まで朝のラジオ番組で別所哲也が「ご機嫌は自分で作るもの」と言ってくることに対して「は?お前に言われたくないんだが」と思うあの気持ちに似てた。
カウリスマキの『枯れ葉』でのアンサがパート先の理不尽なボスや馬鹿げた戦争に対して怒りを表すオープンな態度だったことに対し、口を閉ざし外からの情報も取らないクローズドな態度の平山にもうーん。勿論このような生き方は有りだと思うが、声を上げるべき状況が多いこの世の中で、口を閉ざすことが美徳だと言われてる気分になった。
あと平山のあの部屋絶対寒いと思うんだけど、冬の寒さ対策どうしてるのか気になった。
T

T