ゆうな

PERFECT DAYSのゆうなのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

職場の映画大好きおじさんに「若い子は退屈なんじゃないかなぁ」と言われつつ勧められた作品。
なぜか涙が溢れて止まらなかった。

始まりから繰り返される「完璧な日々」
繰り返される質素な生活の中で、昨日とは違う出来事を微笑み噛み締める、それだけで満たされる
時々悲しく時々幸せな……
まさに「清貧」という言葉が頭に浮かんで、欲まみれに東京で生きる自分が卑しく思えた
(これでも人よりは無欲だと思っていたため、それも含め浅ましく感じた)

ただ、後半に進むにつれて「完璧な日々」が揺らいでいくのは、他者と接して生きていくうえでしようがないのだとも思うし(自分のことはコントロールできても、他者の言動や考えまではハンドリングできないため)
むしろ完璧な日々のなかで唯一主人公が喜びを感じていたのは、昨日と違う今日の一瞬、木漏れ日のような他者との刹那の邂逅だったような気がする。
とにかく、間暇にふらりと観るにふさわしい映画だった。
ゆうな

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