まるで、ジョージア長篇CMか、または、素晴らしき世界の続きと言われてもしっくりきてしまう映画。(もちろん良い意味で)
等間隔のリズムを刻む正確な生活、渇きを埋めるために創り上げた好きなことで溢れている豊かな世界、まるで、彼はその世界に自らを匿っているかのようで、他者(=別世界)ともきっちりと距離感を保って生きている。
これが彼の世界の秩序。
この秩序があるから、どこか謎めいていて別世界にいる人は魅力を感じるんだろうなあ。だから孤独でいるのに自然と別世界が適切な距離感で寄ってくる。それを拒むことも追うこともない。
彼と別世界が影響し合う人間模様を通して怒哀の彼に喜楽をもたらす。
今度は今度、今は今。
あんなに軽く言ってるけど、酸いも甘いも経験した濃い人生を経たあとの重みのある言葉に感じた。