デザイナーズのTOKYO TOILETが舞台と聞いて興味がわいて鑑賞した。映画というより芸術作品という言葉がしっくり。ルーティンの日常を少しだけ揺らすようなエピソードが散りばめられつつ、いつもと変わらない毎日が続いていく。大抵の人は何か厳しい過去を持ちながら表に出さず泣き笑いで生きているという現実を丁寧に描いていた。ラストの役所広司の表情がすべてを語っている。何度も繰り返される朝夕のシーンが脳裏に焼きついて、自分が体験しているかのような不思議な気持ちになった。何度も見ることはないと思うけど良作。
