この作品は一体何を伝えようとしたのであろうか?ただ単に何もない日々のルーチンに幸せを感じるべきだということであろうか?いやもっとそれにプラスした何かを伝えようとしているのであろう。それは鑑賞者それぞれ違った受け取り方をする作品だと思う。自分のルーチンが変わらなくても外部から何かしら自分の生活に影響が起こることは避けられないということも伝えたかったのかもしれない。
自分が最も印象に残ったシーンは主役の役所広司が毎朝仕事に出かける時に空を見上げて微笑むところだ。仕事に出かける前に毎朝微笑むことのできる人間がこの世の中に何人いるだろうか?少なくとも自分はそんなことを経験したことはないように思う。仕事なんて、いやいや行くのが当たり前のようになっている。明日からは仕事に出かける時に微笑んでみようかなと思った。何かいいことが起こるような気がする。