毛玉

メイ・ディセンバー ゆれる真実の毛玉のレビュー・感想・評価

3.9
個人的には、元になった話を知ると…色々んな疑問や考えが浮かんできてとても久しぶりに考えさせられる良い映画だと思いました。

まず難しいのが、そもそもこの映画は実話を参考にしてあるけど実話ではない。
ジョー役の元になった人は、映画を認めていないんですよね。なのに実際の家族構成や人種や当事者達が語ったフレーズも台詞も入れて作成してある。そこで、最初に思ったのが、こんなギリギリのことをされて残された当事者(この2人は現実では離婚。その数年後に妻は他界)達は不快に思わないのか?ということ。
現実では夫が離婚を申請したものの理由は一切述べていない。にもかかわらず、ここに書かれている事実があったかのように受け取られてしまいかねませんよね。

このメイディセンバーの監督は、あくまで本人が語ることのない離婚の真相は

12歳の子は被害者で…年上のグレースが最後の描写の蛇が蛙を食べるように捕食した。それから洗脳されて、時間が経つにつれ、自分の選択を後悔している。でもその現実に対峙することは長い間できなかった。なぜなら自分を性犯罪の被害者と認めることになるから。彼女を否定することは、自分の過ちを認めることになる。でも、子供達が卒業したタイミングで、自分の無惨にも摘み取られてしまった人生を送っている子供達を羨ましく思い…離婚を選んだ。
と考察している模様🧐 

凄く下手くそなエッチなのに気付いてなくて満足そうなとこ、臭い的なこと言われて頑張って服脱いだり拭いたりするとこ、エリザベスとも後先考えずにゴムもつけずにしてしまうとこ、蝶々の描写、葉っぱも吸ったことがなく息子に「無理すんな」と言われる父親。
全て13歳から歪にしか成長出来ずに身体だけ大きくなったようで…人生奪われたかのようで…こっちが苦しくなりました。

現実での当事者インタビューにて、映画と同じように妻が「誰があの時の私たちの関係を仕切ってたの?」と執拗に聞きたい答えを夫が言うまで、5回ほどインタビュアーの前で聞き返していて、夫がかなり妻の機嫌を損ねないように苦笑いしながら…「ん?え?あぁ…まぁ俺」というふうに答えているのを見て
正直私もパワーバランスは結局妻側なんだなって感じました。

オリジナルの人は
自分の子供が12歳になった時に…
自分が12歳の子と寝た時の妻と同じ歳になった時に何を思ったのでしょうか?
気持ち悪いなって思って…やっぱり離婚したんですかね?

この映画の中で、エリザベスはグレースのことを内心性犯罪者と軽蔑していながらも、自分は平気で不倫はするという役柄。不倫しているセリフや、ジョーを寝取る。そこらへんの描写が何故あるのかの真意はよく分かりませんでした🤨 不倫をする倫理観の人ですら受け付けない関係ってこと?んー。

子役時代に性的被害にあったことを述べているナタリーを配役に据えたことにも理由があったのかな?なんか、さらにこの映画を作成すること自体に、外の外の思惑があるのかい?とも思える。

逆に真実は闇の中ということを見せるために作ったのか?

個人的には2人の間に愛があったとは思えません。既に4人の子供がいながら息子と同じ歳の子と性行為をし、妊娠…って自己中の極みですね。生理的に受け付けません。

が!映画としては、まるで実際のドキュメンタリーを見ているかのような演技で素晴らしかったです。2人とも流石の演技力。

 
毛玉

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