落下の解剖学のあくとるのレビュー・感想・評価

落下死した男。
自殺か事故か、それとも妻による殺害か。

目撃者や証拠に欠ける中で、男やその妻の話した言葉や書いた言葉の断片を繋げて真実に辿り着こうとする。
ひたすら霧の中を進むような作品。

非常に端正で優等生な作品だが、あまりにも堅くて淡々としすぎている上に長過ぎる。
エンタメ性と言わないまでも、人間の暗部をえぐるような毒が欲しかった。