「どうあがいても真実がない時、何かを事実と確定して前進せねばならない」といったメッセージを受け取った。
ある事件をめぐる裁判映画だが、これまた決定的な証拠が何一つ見つからない。やっと出てきたと思ったら、余計にどっちととも取れる証拠で、これどうしようもねーなってなる。だからこそ、何かを事実と断定する必要に迫られ、今回はその判断を息子が下した。そういう、背筋が冷えるような映画でもある。
通常なら母親を疑ってしまうような描き方になりそうなところを、絶妙な脚本の妙と演技で50:50のバランスを保ち続ける素晴らしい作品。