ヤマダタケシ

落下の解剖学のヤマダタケシのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2024年3月
・解剖学の名前の通り夫の転落死をきっかけに夫婦の関係があらゆる側面から切り取られ、歪んでいく。そもそも主人公の行っている人生を小説にするという行為自体が、関係性を切り取って誇張することでもある。お互いへの嫉妬や力関係、その果てに出た言動を切り取ると家族を支配しようとする女性の姿が立ち現われて来るし、それは真実でもありつつ、それが全てでは無い。見ないようにしていた母親のきつい部分を改めて誇張して見せられた上で決断をしなければならない息子が一番つらい。
└出来事を繋げていくと本人も自覚していなかった自分の感情が立ち現われることもある。