このレビューはネタバレを含みます
かなり難しかった。
わたしが見てきた、起承転結のある映画っていう完全なここがクライマックス！！！とわかるものじゃなくて、事件が起きてから判決が出るまでをリアルに描かれてた映画。
夫が転落死し、視覚障害のある息子が発見。夫は不審死として扱われ、現場にいた妻が容疑にかけられる。
裁判では証拠となるものと発言で成り立つから、夫を見てきたからわかるとか、ちょっとした記憶からの憶測で話すことも許されなくて、今までのこと知らないけど少しの証拠と夫の一部だけを見た人だけの証言に圧倒されていくのがとても辛かったしリアルだった。
きっと、結末はどーなのかちゃんとはわかんないけど、妻の「終わったらもっと何か変わると思っていた」のような発言が、裁判が終われば全てが完結するように感じていたけど、それは世間が夫の死についてどう受け止めるかだけで私たちの整理はつかないっていうことに思えて、そうだよなぁって勝手に1人で解釈してた。
妻と夫の喧嘩は、お互いが我慢しあって成り立っているけどそれがどちらかフェアじゃないと感じてしまって生まれたもので、なんともまぁリアルで感情移入民の私はただ、「もうケンカやめて🥺」って気持ちでしかいられなかった。
友人が、
『夫は自殺したんだと思う。妻が不倫をしているのもわかった上でずっとこれまで一緒に居続けて、冒頭部分で妻のことを作家としてインタビューに来た学生と仲良くする雰囲気を遮るように音楽をかけてたのが、やっぱり気になるし、妻を愛しているからこれからの全てを受け入れられなくて死んだんじゃないのか』って言ってて、確かにって思った。
愛情ってその人の価値観の中でいろんな形にかわってて、歪むし、歪んだことにも気づけないから、一方的になってしまうのかな。そしてその愛情に、うんざりしたり、お節介になったり、、、。親子の間には愛はあるけど、子供がどう受け取るかだってわからないし、愛情を注ぐことも受け取ることもきっと難しいんだろうな。そして、受け取りながら形成された愛情は、みんな形が違うから、他人に話した時にそれは間違ってるだとか、重いだとか軽いだとか言われちゃうのかな、、
（話それすぎた..）
結末がぼやぼやしてる映画は、好きだけど嫌いだし、嫌いだし好きなんですよね。。
