まっとー

落下の解剖学のまっとーのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.2
2時間半の映画とは思えくらいあっという間だった。
死因を映像で明らかにすることなく、この事件に関わる人の心情にフォーカスして描いているところがフランス映画らしくてよかった。
初めは母親が主軸となって物語が進んでいくが、途中から子供のダニエルの葛藤や不安が描かれていて、いつの間にか視点が切り替わっていた。
全編を通して全員の役の作り込みがすごく、ドキュメンタリーを見ているようだった。特に夫婦喧嘩のシーンは夫婦の共同脚本で作っていることもあって、どちらが悪いとも決め難く、どちらの言い分もわかるなーと感じた。
遠くから望遠レンズで撮る手法が多用されてて面白いなと思った。法廷でも何箇所かにカメラを固定して、撮っていたので本当の裁判のような緊迫感があった。あと犬の演技がすごい。
まっとー

まっとー