じろちぃ

落下の解剖学のじろちぃのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
5.0
たぶん、好き嫌いが分かれる作品だと思う。
自分は好き。

曲、良い。
間違いだらけの不穏なピアノも良い。
サントラ欲しいけど、聴いてたら病みそう。

以下、少しラストに言及するのでネタバレ注意⚠️















よく裁判モノにある、勝訴!やったぜ!イェーイ!の流れにとても疑問を抱いていたので、この作品のラストにやっと出会えたなという気持ち。
勝訴!やったぜ!のはずがないんよ。
裁判をするということは知らなくていいことまで知り、公にしたくないことまで公にし、下手すると娯楽として面白おかしく消費される。色々なものを諦め、失うということ。勝ったからと言ってハッピーエンドではないんよ。元の時間まで遡って、そこからやり直すことなんてできないのです。そこからスタートする苦しみや悲しみもたくさん待ち受けている。
経験者は語る、です。

そして真相ですが
モヤモヤっとしたままでいいと思います。
夫、妻、子、犬、その他弁護士やら学生やら登場しなかった人間やら。
誰でもあり得る。
その中で、これから生きていく人たちがそう決めたのなら、それでいい。
乱暴な意見かとは思いますが、これ、映画なので。

しかしあれですな、
犬は息子のバディかと思い込んでいましたが、
冒頭でシャンプーの時の強い力での抵抗がわざわざ描かれていたり、
最後、誰のベッドを選んで眠るかってのを見るとですな…
これは…

ま、いいか!
じろちぃ

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