文鳥

枯れ葉の文鳥のレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.0
『愛を、信じる。』日本版のポスターに書かれたこの言葉が意味するのは、単純に人間同士の愛にとどまらないのを感じることができる贅沢で幸福な時間だった。ラジオから流れる戦争のニュース、クビになったり辞めたりと問題はあるけれどそこに否応なく流れていく労働と生活。疲れた心と孤独が惹かれ合うように男と女が出会い、寄り添い、恋が生まれる。アル中の男が女のために禁酒したと電話をしたシーンで不覚にも泣いてしまった。二人の前にこれでもかと立ちはだかる苦難に、ユーモアが効いていて笑いも生まれる。犬も可愛かった。いろんなことがあったこの年末、映画というものを信じること、愛を感じることができたのは本当に良かった。
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