アキ・カウリマスキ監督の復帰作、ヘルシンキを舞台に孤独な男女の出会いとすれ違いを描く。失職、貧困、鬱、アル中、孤独、隣国の戦争など、心に影を落とす要素は沢山あるけれど、その中で営む生活とそれでも続く人生に希望と温かみを感じた。古典的だけど現代劇。良作。
ラジオをつけるとロシアによるウクライナ侵攻のニュース、破壊された建物、殺された人たち。主人公はどうしようもない気持ちになりラジオを止める。戦争反対のスタンスは沢山あるけれど、まずは知ること、そして内省することが大切。アキ・カウリマスキは監督としてできることを映画で実行した。