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枯れ葉のtaiaのレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
5.0
ちょっと、冷静に書ける気がしない。

衝撃だった。
映画館でフライヤーを、予告編を、SNSの感想をちらほらと目にして、「時間があったら見ようかな」くらいに思ってた作品が、私が人生オールマイベストに選ぶ『パターソン』のオマージュをふんだんに取り入れてたのだ。いやあの、ちょっと、なんで誰も教えてくれなかったんですか。
迷いなく買ったパンフレットを読んだらジャームッシュ監督とは盟友らしい。「盟友:固く誓い合った友人。同志。」と調べて出てきてまた震えた。盟友……

取り止めのない日常会話がまるで作品の全てであるかのように大事にするジャームッシュ監督作品。本作も同じようなつくりである。私はカウリスマキ監督作品を観るのが初めてなので、もともとそういう作風なのかもしれない。だって盟友だし。

工事現場で働くホラッパは、アルコールに依存しながらも自身を省みることなく友人とカラオケバーに通う日々を過ごす。スーパーで勤務するも理不尽な理由で仕事をクビになったアンサは、次に働いた場所が違法取引に使われていたことから給料日前にまた職を失ってしまう。カラオケバーで一目見て惹かれ合い、そしてアンサの第二の(元)職場で再会を果たした二人は意気投合して映画館でデートをする。

ここからのシーンに強烈な既視感。
(つづく)
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