健一

関心領域の健一のレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.3
無関心区域。



第96回アカデミー賞にて国際長編映画賞と音響賞を受賞したイギリス🇬🇧ポーランド🇵🇱の合作作品。

おぉ! 😱
これがあの傑作「ありふれた教室」や「PERFECT DAYS」を抑えて国際長編映画賞を獲った作品か!
それより驚いたのが本作があの「オッペンハイマー」を抑えて 音響賞 を獲ったこと。
五感を研ぎ澄まして『見て』『聞いて』いただきたい作品。

なので!

「クワイエット・プレイス」シリーズ同様とても 静かな 作品です!
鑑賞中にポップコーンを食べようと考えている方!
静かーーーーーーにね!😅


さて本作。 ネタバレあり。


きっと『後から じわじわ 来る系』な作品なんだと思う。
『衝撃』........というか。 なんだろ?
言葉にするととてもチープになってしまう。なんともレビュー泣かせな作品だ!

多少の前知識は持っていた方が良いような気がする。
何も劇中で説明してくれない作品なので、真っさら な状態で見てついていけるかな?

『ここは天国、となりは地獄。なんか文句ある?』

アウシュビッツ収容所の隣で何不自由なく幸せに暮らす収容所館長とその家族。
使用人を多く抱え広大なプール付きの庭で満喫する 幸せ丸出し な家族。

しかし。

隣から停めどなく聞こえてくる 微かな『怒号』『悲鳴』そして『銃声』。
澄み渡る青空に不審な『煙』がつねにモコモコ。
真夜中に突然 周囲が真っ赤になる程 巨大な焼却炉で何かを燃やしている。

『恐ろしい』と感じつつも幸せな家族たちの風景がそれを邪魔する。
この時代にこの場所で裕福に暮らしていること自体が『恐怖』なのか?
その家族にも試練が訪れた時、初めて我々は残虐な現実を知るのかも・・・

なんの罪もない無邪気な子供達の生活ぶりが強く心に突き刺さる!
終戦後、この子供達はどうなったんだろう?

「落下の解剖学」に続いて本作でも主人公の家族の中心的妻 兼 母親 を演じているザンドラ・ヒュラーが見事な演技を披露してくれて作品を支えている。

『夫が あなたを 灰 にして周囲にバラまくから覚悟なさい!』

鉄の女、良き母親、内助の功。
感情の変化を見事に演じ分ける名演!

そしてアカデミー賞を受賞した この音響。
耳からくる恐怖が一番 効いたかも?

これは絶対に『映画館で観る映画』‼️
『映画館で 聞く 映画』
『映画館で 感じる 映画』。

この作品に関わった全てのスタッフ、キャストに敬意を表したい。

『お見事』『あっぱれ』な作品でした!



2024年 5月24日 公開初日 8:20〜
グランドシネマサンシャイン池袋screen 2
💺111 席
客入り 40人前後。

ところで。
これって 実話 なの? 🤔
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