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関心領域のokimeeのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.0
公開初日。
ビジュアルポスター、庭より外は真っ暗。

映画の始まりも、「The Zone of Interest」のタイトルから、だんだんぼやけて、暗転(まるで関心がなくなるときのように)。不愉快な不協和音がなり続ける。不安になるくらいそのままだ。

Twitterでメイキングをみたけど、セットは作らず、家の中に大量のカメラを仕掛けて、スタッフは別の場所にいたらしい。
照明もなし。

ドキュメント番組で、ポーランドの近所の人たちの「何かやってるとは思ったけど、何をやってるかは知らなかった。」というインタビューをみたことがある。(まさにこの映画)
そんな人ばかりではないことも出てくる。(しかしやれることは限られる)

「関心ないから知らない・知ろうとしない」ということなのかと思いきや、しっかり理解しているし、利用している。何をしているかわかっている。
だけど、自分とは直接関係ない、と思っている(隣り合わせだし、その上で成り立ってる生活なので、そんなわけないけど)
終始音は聞こえるし、匂いもするし、窓の外には煙は見えるのに....

そんな家が夢に描いたものだとして、どうしてもそこから離れたくないらしい。
それは理解している大人だけで、子どもにはやはり折り合いつけられず、影響が出ている。(お母さんにも)

そして気付いてしまえば吐き気がするわけだ。
我々も、未来から、見られている。


SSのタンクトップ。
ヒトラーのための会議。


あの家族の娘さんのインタビューだとか。家、かなり忠実。
https://www.theguardian.com/world/2024/mar/24/brigitte-hoss-auschwitz-zone-of-interest-rudolf-oscar-winning-thomas-harding
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